金融機関コード:0522

ショーウィンドーギャラリー
2025年10月~
「温かなカタチ」

京葉銀行ショーウィンドーギャラリーでは、「これからのカタチ」をテーマに、モノづくりの中にある作り手の想いや新しい発想、SDGsに関わる取り組み、地域の人と人とのつながりなど、目に見えないことも「カタチ」という言葉に込めて、各期ごとに異なるタイトルの展示をお届けしております。

温かなカタチ

2025年の第2期となる今回は、優しさや暖かみのある絵柄や手法、伝統を新しい感性で生かした愛らしいものづくり、素朴でどこか懐かしい手仕事など、温かなディスプレイに仕上げました。

テキスタイルデザイン

服飾の未来を織りなす若手テキスタイルデザイナー

衣服のデザインに合わせた布地を手がけるテキスタイルデザイナーは、縁の下の力持ち的な存在と言われていますが、明確なオリジナリティを発揮する作り手もいます。特に最近は、若手作家の際立った活躍が注目されています。明治・大正から昭和初期までに主流として使われていた旧式の織機「ションヘル織機」から現代的なデザインを編み出す小島日和氏。手彫りの木版でスタンプするように布を染めるインドの染色技法「ブロックプリント」と日本文化を融合させた作品を製作する向井詩織氏。
服飾の可能性を拓く2人のクリエーションを紹介します。

小島 日和
愛知県生まれ。名古屋芸術大学デザイン学部テキスタイルコース卒業。
卒業とともに、織物産地である尾州産地を拠点としたテキスタイルブランド「terihaeru」をスタートさせる。

向井 詩織
北海道生まれ。武蔵野美術大学造形学部工芸工業デザイン学科卒。
世界一周の旅の途中、インドで出会ったテキスタイルに魅入られ、日本でも数少ないブロックプリンターになる。

漆器

使ってほっこり心に響く漆器の新潮流

会津における漆工芸のはじまりは、津軽や輪島より早い1590年頃と言われています。職人たちは長い歴史の中で、さまざまな技法を編み出してきました。
漆作家、二瓶由布子氏は、そのような伝統技法を受け継ぎつつ、新しい感性で作品を生み出しています。
特に北欧デザインとの出会いをきっかけに確立した、大胆な花柄などを絵付けする独特の作風は、現代の暮らしに自然と溶け込むとともに、会津漆器の歴史に「使う人があたたかい気持ちになれる、楽しい気分につつまれる」魅力を加えています。

二瓶 由布子
福島県生まれ。蒔絵師である父の仕事を見で漆に興味をもつ。
会津大学短期大学部産業情報学科デザイン情報コース・クラフトゼミ卒業。
会津漆器技術後継者訓練校薪絵専攻卒業。
主に自身の作品を制作し、全国の展示会やイベントで作品を発表している。

金継ぎ

壊れることで生まれる美しさがある

金継ぎは、壊れた器を修復するだけでなく、その割れやカケを活かすことで、新たな美しさが生まれる日本伝統の技法です。修繕された部分を「景色」と呼ぶことからも、日本人の独自の美意識が窺えます。
松本真奈氏の作品は、漆や金粉の特性を知り尽くした作家ならではのナチュラルな風合いが持ち味。
堀口恵理子氏は依頼主から聞く器の物語をもとに、じっくりと丁寧に継ぎます。
海外でも注目されはじめている、特別な和の美をご覧ください。

松本 真奈
千葉県在住。富山大学大学院芸術文化学研究科修了。
学生時代に漆を専攻し、髹漆や蒔絵を中心に様々な技法を学ぶ。修了後、家具店に勤務しながら修理業務に携わり、金継ぎへと活躍の場を広げる。

堀口 恵理子
千葉県在住。東北芸術工科大学芸術学部美術科工芸コース漆芸専攻卒業。
同大漆芸専攻研究生修了。真室川町うるしセンター短期研修生修了。
日本産の漆、自然素材を用いた金継ぎにこだわりながら、漆文化の次世代継承に努めている。

縁起物・郷土玩具

手のひらにのる、心おどらせるスターたち

日本では、古くから、郷土玩具や縁起物が各地で作られてきました。子どもの遊び道具や置物として使われていますが、健やかな成長や家内安全を願う想い、各地域の風土や歴史が反映されているため、文化的な価値においても注目されています。
ゆたかな表情や親しみやすさには、現代の人気キャラクターに通じる魅力があるかもしれません。一つひとつに宿るユニークな個性と愛らしく温もりある魅力を楽しんでください。

木の灯り

明るさだけでなく、あたたかさも灯す

千葉県野田市を拠点にrecordの名で活動する木工作家、齋藤勝弘氏は、ろくろを横にしたような機械「木工旋盤」を使い、当初は皿などの器を中心に製作していました。
友人の依頼で試作したランプシェードに手応えを感じてからは、照明器具が創作の主軸に。選び抜いた天然の木材を使い、挽いた中で現れる割れや節、虫穴など、その個性を活かして仕上げます。一点一点に宿る、木の表情と温もりのある灯りをお楽しみください。

齋藤 勝弘
千葉県生まれ。技術専門校木工工芸科修了。
家具製作所で特注家具の製作に携った後、アンティーク家具店にて家具修復やオリジナル家具の制作に従事。現在は千葉県野田市の工房にて制作活動している。

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