当行ではこれまで、日本の伝統や芸術文化を地域の皆さまに、より身近に感じていただく場として、さまざまなテーマで展示を行ってまいりました。
2024年4月、企業理念の再定義、長期ビジョンや第20次中期経営計画の策定により、新たにスタートする京葉銀行とともに、ショーウィンドーギャラリーも時代の変化に合わせた展示テーマに刷新しました。
今後は「これからのカタチ」と題し、各期ごとに、モノづくりの中にある作り手の想いや新しい発想、SDGsに関わる取り組み、地域の人と人とのつながりなど目に見えないことも「カタチ」という言葉に込めてお届けいたします。
手描きプロジェクトのコンセプトは「 飾るのではなく、使う」。アーティストがひとつずつ手描きで制作した文具や雑貨は、印刷では出せない絵の具の立体感や質感が感じられる、二つとないアートです。
使うことで、アートを身近に感じることができる、若手アーティストのみずみずしい感性から生まれたカタチです。
細谷 みずき
神奈川県生まれ。
多摩美術大学 美術学部絵画学科 油絵専攻 卒業。
佐々木 怜央
青森県生まれ。東京芸術大学大学院 修了。
ラトビア芸術アカデミーにて講師、個展「from Riga food market」
鈴木 真里奈
東京都生まれ。桑沢デザイン研究所 卒業。
ゴッホ展・浮世絵展などの美術展にてオリジナル商品を制作。
リフレクトアート株式会社(協力)
「芸術の最初のキッカケを創る」。アートを目にする機会がまだまだ限られているなか「芸術」が持つ多くの可能性を今までに無い形で提供しているアートの総合商社。
本プロジェクトの中には、捨てられていくものを芸術で生まれ変わらせるアップサイクルな作品もあります。
空気の器は、印刷技術や紙の可能性をテーマにしたプロダクトです。
空気を包みこむように、紙を広げることによって、小皿や小鉢、花瓶など用途に合わせてかたちを自由に変えられます。薄くて軽く、器になると張りと強度がでますが、コンパクトに畳むこともできます。表と裏で色が異なるため、見え方によって印象の変わる不思議な器です。実用にこだわらず、自由な発想から生まれた、美しく、楽しい紙のカタチです。
株式会社トラフ建築設計事務所
建築の設計をはじめ、インテリア、展覧会の会場構成、プロダクトデザイン、空間インスタレーションなど活動は多岐に渡り、建築的な思考をベースに取り組んでいる。
福永紙工株式会社
東京都立川市の紙器加工会社。さまざまな分野のクリエイターと協働し、オリジナル製品の企画から開発、製造、販売に取り組んでいる。
ガラスの器(フラットプレート)は、シンプルで使いやすい形でありながら、口巻き(口の部分に色ガラスをつけること)が施されたことで、差し込む光が縁の色にふんわりと反射して豊かな表情をみせる個性的な器です。
ガラスの美しさ、面白さを伝える、注目の若手ガラス作家の技術と柔軟なアイデアから生まれたカタチです。
古賀 雄大
福岡県生まれ。東亜大学医療工学部卒業後、沖縄県の琉球ガラス工房にて職人見習い。2016年に富山ガラス工房所属、2022 年に独立。
風呂敷や手拭いのようなエシカルラッピングは、例えば日本酒やワインといった瓶ものを包む時、薄手で柔らかく、サイズ感も丁度良いため、贈り物のプラスワンになります。再利用できるもので美しく包むという日本の伝統的な文化は、日常を豊かにするエシカルで理想的なカタチです。
使い捨てのプラスチック製品を少しでも減らすために、近年注目されているのが、みつろうラップです。
蜜蝋はミツバチが巣を作る際に分泌する蝋で、天然素材の通気性と保湿性、高い抗菌性を持ち、水洗いして何度も使える環境にやさしいエシカルなカタチです。
オールプラスチック傘(+TIC)は、地球に+(プラス)なプラスチックでありたいという願いが込められたロングライフな新しい傘です。強い風でも壊れにくく、錆びないのが特徴で、万が一壊れても、生地や部材を取り替え永く使用することができ、リサイクルも可能です。
また、石突などの各部材は安全面を考慮したフラットなデザインとなっています。プラスチックというひとつの素材だけを使い、ゼロから設計し直した現代的な日用品で、傘のデザインから無駄をなくした、とてもシンプルでサステイナブルなカタチです。
デザイナー:柴田 文江
プロダクトデザイナー。エレクトロニクス商品から日用雑貨、医療機器、ホテルのトータルディレクションなど、国内外のメーカ ーとのプロジェクトを進行中。
iF金賞(ドイツ)、red dot design award、毎日デザイン賞、Gマーク金賞、アジアデザイン賞大賞・ 文化特別賞・金賞などの受賞歴がある。多摩美術大学教授。
株式会社サエラ
傘及びレインウェアを取り扱うメーカー。傘のゴミ問題や、傘の消費について向き合い、サステイナブルでオリジナリティ溢れる傘を展開している。傘の社会問題、傘の構造について学ぶことができる、子供向けワークショップも定期的に開催している。
自由な形と色の陶芸作品は素焼きのまっしろな器に、それぞれに合う色で、服をあてがうように釉薬がかけられ、即興で生み出されています。釉薬をくぐらせる、幾重にも重ねる、飛び散らせる、筆や霧吹きで色付けする、釉薬の溶け具合を調整するなど、さまざまな手法で作陶されるひとつひとつ違う形と色。ひとつとして同じ作品は存在しない、常に変化と進化を続けるカタチです。
竹村 良訓
千葉県生まれ。武蔵野美術大学卒業後、東京藝術大学大学院で文化財修復を修了。
陶芸家・修復家。古陶器の研究・復元制作を行いながら、陶磁器・漆器修復にも携わる。陶芸教室 陶房「橙」で指導も行う。