京葉銀行ショーウィンドーギャラリーでは、これまで千葉県に関連するさまざまなテーマで展示を行ってまいりました。
千葉県には、豊かな自然と長い歴史の中で育まれてきた郷土芸能、食文化、伝統技術など、各地域で多種多様な伝統文化があふれています。
今回のテーマは「千葉の魅力再発見」です。千葉県の多彩な魅力をお楽しみください。
伊能忠敬は、1745年、現在の九十九里町小関に生まれ、1762年、佐原の伊能家に婿養子として迎えられ当主となりました。忠敬は努力と倹約により伊能家を繁盛させ、村の名主としても大いに活躍します。50歳で江戸に出て天文暦学や測量技術を学び、55歳から71歳までの17年間、全国測量の旅に出て、日本地図作成に尽力します。
忠敬の測量方法は、導線法、交会法に天体観測を組み合わせたもので、繰り返し測量することで精度を上げる方法です。忠敬はそれをひたすら正確に入念に行ったのです。完成した地図は非常に高い精度を譲っていたことから、明治以降、国内基本図の一翼を担いました。
「ちば文化資産」は、県内の文化資産のうち、県民参加により選定した、多様で豊かな、ちば文化の魅力を特徴づけるモノやコトです。
伝統的なものに限定せず、現代建築や景観、食品、お祭りなど、さまざまなものが含まれ、現在150件が選定されています。
産地により元名石・金谷石・売津石など、さまざまな呼び名がありますが、その総称を房州石といいます。房州石には軽石(白っぽい色)やスコリア(黒色)などの火山噴出物が含まれ、これらが刷毛でさっと掃いたような細かい筋模様をなしているのが特徴です。加工しやすく耐火性に優れている房州石は、建築資材に適し、江戸時代中頃から採石され、明治、大正にかけての最盛期には年間約56万本が切り出されました。横浜の開港、台場の整備、皇居の造営など、東京湾岸の土木建築工事に使用され、日本の近代化を土台から支えました。
道の駅は、道路利用者のための「休憩機能」、地域の方々のための「情報発信機能」、道の駅をきっかけに町と町とが手を結び活力ある地域づくりを共に行うための「地域の連携機能」、この3つの機能を併せ持っています。
海に囲まれ温暖な千葉県は、“海の幸”“山の幸”が豊富で千葉県内には29カ所も道の駅があります。新鮮な農産物・水産物の直売所、旬の食材を使ったカフェやレストランなど、魅力が盛りだくさんです。
初代「波の伊八」こと、武志伊八郎信由は1752年に、現在の鴨川市で生まれました。彫刻師の嶋村貞亮に弟子入りし、安房・上総などを中心に50点余りの彫刻を残しています。伊八のインスピレーションは幼少期から慣れ親しんだ外房の海の波だと言われています。伊八の彫刻「波に宝珠(行元寺)」と、葛飾北斎「神奈川沖浪裏」を並べてみると、北斎に何かしら影響を与えたのではないかと想像されます。伊八が使ったとされる「覗画法」という手法は、北斎だけでなく、ゴッホ、セザンヌ、ピカソなど近代美術にも大きな影響を与えたと言われています。