今年度は、日本人の暮らしの中のしきたりに焦点をあてて、昔から今へと時代とともに姿を変えいくしきたりの一端をそれにまつわる品々の展示をとおしてご紹介しています。
今回は「贈る」をテーマに、何か贈りものをする時に、奥ゆかしく和紙で折り込むという「折形(おりがた)」をご紹介します。
さまざまな技芸の上達を願う風習のある七夕。文房具を贈るというのも一興です。
人生における儀礼にあわせて、使われる折形の数々。
庭先に咲いている旬の花を贈る――。
贈られた人がさっと右手で包みを外せるように、水引は片輪(かたわな)結びになっています。
自らの手で茶道具を作っていた時代には、手作りの道具を贈ることもありました。
盛んに贈り物が行き交う時期、身の回りのものを包む折形です。