京葉銀行
2026
5/25

金利上昇は投資のチャンス?
リスク許容度別
「負けない」資産運用術

資産形成
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ホーム金利上昇は投資のチャンス?リスク許容度別「負けない」資産運用術

「金利が上がると投資は不利になるのでは?」そんな不安を感じている方も多いのではないでしょうか。長く続いた低金利環境に慣れてきた中で、金利上昇という変化は、資産運用の前提そのものを揺るがすように感じられるかもしれません。

しかし実際には、金利上昇は“リスク”であると同時に、“戦い方を変えることで活かせる局面”でもあります。預金金利が上がる一方で、債券価格は変動し、株式市場も影響を受ける。こうした環境の変化は、これまでと同じ運用では通用しない可能性を示しています。

だからこそ重要になるのが、「どの金融商品を選ぶか」ではなく、自分のリスク許容度に合った投資戦略を持つことです。本記事では、金利上昇が資産に与える影響を整理しながら、タイプ別に考える“負けない”投資術を解説します。

金利とは、お金を借りるときのコストであり、経済の状況を映す重要な指標です。物価上昇(インフレ)や金融政策の転換を背景に、日本でも金利は徐々に上昇局面に入りつつあります。
では、金利が上がると何が起きるのでしょうか。まずは、資産ごとの特徴を整理してみましょう。

金利上昇が主な資産に与える影響

  • 預貯金
    → 利息が増え、預けるメリットが高まる
  • 債券
    → 既発債の価格は下落する傾向があるが、満期保有なら額面で償還
  • 株式
    → 借入コスト増加で下押し要因になる一方、金融株などは恩恵を受ける場合も
  • 投資信託
    → 組み入れ資産によって影響が異なる

このように、金利上昇は資産ごとに異なる影響をもたらします。
なお、日本銀行の調査によると、日本銀行の資金循環統計(2025年12月末)によると、日本の家計金融資産(約2,351兆円)のうち、現金・預金が約48.5%を占めています。

出典:

日本銀行「資金循環統計」

依然として安全性を重視した資産配分が中心である一方、インフレ環境下では実質的な価値が目減りする可能性もあるため、資産の持ち方を見直す視点も重要になっています。

資産運用を考える際、多くの人が「どの商品を選べばよいか」に目が向きがちです。しかし実際には、その前に考えるべきことがあります。

それが、自分のリスク許容度を把握することです。

投資におけるリスクとは、「損をする可能性」ではなく、価格の変動幅を指します。リスクが高いほど値動きは大きくなりますが、その分リターンも期待できる傾向があります。
リスク許容度は、次のような要素によって決まります。

  • 年齢
  • 収入の安定性
  • 保有資産
  • 投資経験
  • 心理的な耐性

金融庁も、資産形成では「長期・積立・分散」を基本とし、無理のない範囲で行うことの重要性を示しています。

出典:

金融庁 NISA特設サイト

なお、「自分に合ったリスク水準が分からない」と感じる場合は、金融機関での相談を活用するのも有効です。資産状況やライフプランを踏まえたアドバイスを受けることで、より納得感のある判断につながります。

ここからは、リスク許容度別に投資の考え方を整理していきます。

安定重視タイプ(リスク低)

元本割れを避けたい人や、退職後の資産管理を重視する人に多いタイプです。このタイプでは、「増やす」ことよりも資産を守ることを最優先にする設計が基本になります。金利上昇局面では、預金の利息も改善する可能性があり、有効な選択肢の一つです。そのうえで、預金を軸にしながら他の選択肢も組み合わせることで、資産全体の効率を高めることが可能です。

このタイプでは、次のような考え方が基本になります。

  • 資産の大部分は元本が安定した資産で守る
  • 金利上昇の恩恵を着実に受け取る

例えば、次のような方法が考えられます。

●定期預金
元本割れの心配がなく、預ける期間や受け取れる利息の見通しが立てやすいのが特徴です。値動きに振り回されずに資産を保有できるため、「増やす」よりもまず「守る」を優先したい人に向いています。金利上昇局面では預金金利の改善も期待でき、安定資産の置き場として活用しやすい選択肢です。

●個人向け国債
国が発行する債券で、元本や利払の信頼性が高いのが特徴です。定期預金と同様に安定性を重視した商品ですが、変動金利型では金利上昇に応じて利息が見直されるため、環境変化の影響を受けやすい点も特徴です。預金と組み合わせながら、守りの資産として活用できます。

「預金を中心に、一部だけ運用を取り入れる」といった形で始めることで、無理なく資産運用に取り組むことができます。

バランス型タイプ(リスク中)

30~40代の会社員など、長期で資産形成を進めていく層に多いタイプです。この層にとっての最大の武器は「時間」です。長期で運用を続けることで、一時的な価格変動の影響を抑えながら資産を育てることができます。

このタイプでは、次のような考え方が基本になります。

  • 長期・積立・分散を基本とする
  • 市場の上下に一喜一憂せず、継続することを重視する

積立投資は、毎月一定額を継続して投資することで、価格が高いときには少なく、安いときには多く購入する仕組みとなり、結果として平均購入単価を抑える効果が期待できます。また、NISAなどの制度を活用することで、税制面でも効率よく資産形成を進めることが可能です。

金利上昇局面では価格変動が大きくなることもありますが、それは同時に「安く仕込めるタイミングが増える」という側面もあります。言い換えれば、相場が不安定なときほど「どう動くか」で差がつきやすい局面でもあります。

この考え方を実践する手段としては、次のような選択肢があります。

●投資信託
複数の株式や債券にまとめて投資できる商品で、1つで分散投資できるのが特徴です。専門家が運用するため、初心者でも始めやすい仕組みといえます。
投資信託にはさまざまな種類がありますが、例えば株式と債券を組み合わせて値動きを抑える「バランス型」や、市場全体の値動きに連動する「インデックス型」などがあり、目的やリスクに応じて選ぶことができます。長期的に資産を育てたい人に向いており、金利上昇局面で市場の変動が大きくなる場合でも、分散投資によってその影響を和らげながら運用を続けやすいのが特徴です。

このタイプでは、「タイミングを読むこと」よりも、積立を続けること自体が戦略になるという点が重要です。まずは少額からでも始めてみることで、投資の値動きに慣れていくことができます。

成長重視タイプ(リスク高)

資産拡大を重視し、短期的な値動きにも対応できるタイプです。このタイプでは、リターンを狙った戦略を取ることも可能ですが、その分リスク管理が重要になります。

このタイプでは、次のような考え方が基本になります。

  • 市場環境に応じて投資対象を選ぶ(業種選別)
  • 資産配分を定期的に見直す(リバランス)

金利上昇局面では、銀行や保険などの金融関連、資源関連など、環境変化の影響を受けやすい分野に注目する戦略も考えられます。

こうした考え方のもとでの具体的な選択肢としては、次のようなものがあります。

●個別株(成長株・高配当株など)
企業ごとの成長性や収益力に着目して投資する方法です。将来の成長が期待される企業に投資すれば大きなリターンが得られる可能性がある一方、業績や市場環境によって株価が大きく変動するリスクもあります。銘柄選びによって結果が大きく変わるため、分散投資や情報収集が重要になります。

●ETF(上場投資信託)
株式のように市場で売買できる投資信託で、特定の指数(株価指数)や業種、テーマに連動するよう設計されています。個別株よりも分散が効きやすく、かつ「金融」「資源」「海外市場」など、特定の分野にまとめて投資できるのが特徴です。金利上昇局面で注目される分野に対して、個別銘柄に絞らずアプローチできる点がメリットです。

このタイプで特に重要なのは、「どこまでリスクを取るか」を自分でコントロールすることです。利益を狙うあまり投資が偏ってしまうと、相場が逆に動いたときの影響も大きくなります。

そのため、攻めの投資を行う場合でも、「資産の一部にとどめる」「定期的に見直す」といったルールを決めておくことが大切です。

ここまで読んで、「自分も何か始めてみようかな」と感じた方もいるかもしれません。ただ、いきなり商品選びから入るのではなく、まずは準備を整えることが大切です。

投資を始める前に、次の3つのステップを意識してみましょう。

① 生活資金と分けて考える

まず重要なのは、投資に回すお金と生活資金をしっかり分けることです。目安としては、日常生活費の数カ月分はすぐ使える預金として確保したうえで、余裕資金の範囲で運用を始めると安心です。

「使う可能性があるお金」を投資に回してしまうと、相場が下がったときに焦って売却してしまう原因にもなります。投資はあくまで“当面使う予定のない資金”で行うことが基本です。

② 少額からスタートする

次に意識したいのが、「最初から大きく始めない」ということです。例えば、毎月数千円~1万円程度の積立からでも、十分に投資はスタートできます。実際に値動きを体験することで、自分がどの程度の変動に耐えられるのかも見えてきます。

特に、積立投資であればタイミングを考える必要がなく、自然と分散投資の効果も得られます。まずは「慣れること」を目的に、小さく始めることがポイントです。

③ 迷ったら相談する

投資を始める際、「何を選べばいいか分からない」と感じるのは自然なことです。そのような場合は、金融機関の窓口などで相談してみるのも一つの方法です。資産状況やライフプランに応じて、無理のない運用方法を提案してもらうことができます。

特に、

  • どのくらいリスクを取れるのか分からない
  • 商品選びに迷っている
  • 長期的な資産設計を考えたい

といった場合は、第三者の視点を取り入れることで判断しやすくなります。

資産運用では、次の3つが基本とされています。

  • 長期
  • 積立
  • 分散

長期投資は市場成長を取り込みやすくし、積立投資は価格変動の影響を平準化します。分散投資は、特定の資産に偏るリスクを抑えます。これらはシンプルですが、どのような市場環境でも通用する基本原則です。

また、定期的に資産配分を見直す「リバランス」も重要です。ライフステージの変化に合わせて運用内容を調整することで、リスクをコントロールしやすくなります。

金利上昇=株安は本当?

「金利が上がると株価は下がる」。これは一部正しいものの、実際の市場はそれほど単純ではありません。確かに、金利上昇は企業の借入コストを増やし、将来利益の現在価値を下げるため、理論上は株価の下押し要因になります。しかし、金利上昇の背景によって結果は大きく変わります。

例えば、

  • 景気回復に伴う金利上昇
    → 企業業績が伸び、株価も上昇するケース
  • インフレ抑制のための急激な金利上昇
    → 株価の下押し要因になるケース

また、銀行や保険会社などは金利上昇によって収益が改善するため、株価が上昇することもあります。つまり重要なのは、「金利が上がるか」ではなく「なぜ上がるのか」です。この視点を持つことで、ニュースや相場の動きをより立体的に捉えられるようになり、短期的な値動きに振り回されにくくなります。投資で差がつくのは、「情報量」ではなく「理解の深さ」と言えるでしょう。

一つの指標だけで判断するのではなく、景気や企業業績と合わせて考えることで、より合理的な投資判断が可能になります。

金利上昇は、不安材料であると同時に、新たなチャンスでもあります。大切なのは、「相場を当てること」ではなく、どんな環境でも対応できる資産設計を持つことです。

自分のリスク許容度を理解し、無理のない範囲で資産運用を続けること。それが将来の安心につながります。資産運用に迷ったときは、金融機関の窓口などで相談してみるのも一つの方法です。

専門家の視点を取り入れることで、自分では気づきにくい選択肢が見えてくることもあります。金利上昇という環境変化を前向きに捉え、自分に合った資産づくりを進めていきましょう。

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