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Posted on August, 2021

投資の必修科目「分散投資」。
4種類の分散投資の方法をおさらいしよう

「分散投資」は、投資初心者が押さえておきたい投資の基本です。この記事では分散投資とは何か、何をどう分散させればよいのか、なぜ分散投資が大切とされるのかを解説します。

これから投資を始めようとしている方はもちろん、経験者の方も改めておさらいすることで今後の投資戦略を練る際に活かせるでしょう。

分散投資はリスクを抑えるための方法

「分散投資」の意味や基本的な考え方を整理しておきましょう。

分散投資とは?

「分散投資」は、投資対象や投資のタイミングなどを1つ、1回に集中させるのではなく、いくつかにわける投資手法を指します。「長期投資」や「積立投資」と並んで、投資初心者が実践すべき“投資の王道”としても知られています。

それでは“王道”といわれる所以でもある、分散投資のメリットについて見ていきましょう。

分散投資のメリット

投資初心者にとって見逃せない、分散投資の特に大きなメリットが「リスクを抑えやすい」という点です。

投資の世界には「卵を1つのカゴに盛るな」という格言があります。

たとえば、たくさんの卵を1つのカゴに持っているところを想像してみてください。もしカゴにトラブルがあって、ひっくり返ったときには卵が全滅してしまうでしょう。しかし、複数のカゴにわけて別々のところに置いていれば、ひとつのカゴがひっくり返っても、それ以外のカゴの卵は無事なままです。

分散投資はこの考え方に則り、カゴ(投資先など)を複数用意して卵(資産)をわける手法です。言い換えると、いつか予期せぬ事態が起きて投資先の価値が暴落しても、資産をすべて失うような大失敗にならないための方法です。

仮に投資先の価値が暴落しても、きちんと分散できていれば資産は手元に残り、他の投資先で失敗を挽回するチャンスがあるかもしれません。

特に、まだ投資先を見極めるための知識や経験に自信がない初心者のうちは、分散投資を実践してリスクを抑え、失敗してもまだ余裕がある状態をキープしておくことが大切です。

では次に、分散投資を実践したいと思ったとき、何をどう分散させればよいのか見ていきましょう。

分散方法1.銘柄の分散

「分散投資」と聞いて多くの人がまずイメージするのが、この「銘柄の分散」かもしれません。

株式投資で考えれば、A社だけでなくB社の株も保有するイメージです。ポイントは、投資資金をひとつの商品だけに限定して投入するのではなく、複数にわけて投入させることです。

もしA社だけに集中して投資していた場合、A社が倒産したらそこに投入していたお金はすべてなくなってしまいます。しかし、まったく別のB社にも投入していれば、資産は減るかもしれませんがすべてを失う事態は避けられます。

なお、同じ分散投資でも「AとBだけ」より「AとBとCとD」など多数にわけておいた方が、よりリスクを抑えやすくなります。

分散方法2.資産の分散

「資産の分散」は銘柄の分散よりも広い考え方です。たとえば、「株式」「債券」「不動産」「金」はいずれも資産だと考えることができます。先述の「A社やB社」は別の銘柄ですが、株式という点では同じ資産だといえます。

(図=筆者作成)

資産の分散を実践するには、たとえば以下のような方法があります。

  • 資産が預貯金だけに集中しないよう、投資を始めてみる
  • すでに株式投資を行っているなら債券投資にもチャレンジしてみる
  • 債券を中心に運用する投資信託を保有しているなら、ほかの商品で運用している投資信託に新たに投資する

など

分散方法3.地域の分散

投資する地域(エリア)の分散も有効です。投資地域は大きくわけると「日本国内」もしくは「海外」の2パターンですが、海外はさらに細かく「アメリカ」「中国」といった国ごとや「欧州」「オセアニア」といったエリアごと、「先進国」「新興国」などのようにわけられます。

今の資産が「日本株+日本国債」という方なら、米国株にも挑戦してみる、全世界を対象に投資できる投資信託を購入する、などで投資地域の分散が図れます。

「円」だけではなく「ドル」でも資産を持つなど、通貨を分散させることも有効です。

分散方法4.時間の分散

投資するタイミングをわける、複数回にわけて投資する「時間の分散」も有効です。

投資で利益を出すためには、適切な投資先を選ぶだけでなく、適切なタイミングで投資することも非常に重要ですが、株式や投資信託など、投資商品の価格は日々変動しています。「安いときに買って、高いときに売る」のが理想ですが、タイミングを見誤ると「高値づかみ(価格が高いときに買ってしまって安くしか売れない状態)」になって大きな損失を出してしまう可能性もあります。そこで、一度に大金を投入するのではなく、少しずつ複数回にわけて投資することでリスクを分散することができます。

特に、毎回一定額を自動的に投資していくことができる「積立投資」は、誰でもかんたんに時間分散が実践できるのでおすすめです。この方法は「ドルコスト平均法」とも呼ばれ、王道的な投資手法のひとつとして広く知られています。

分散投資における注意点

最後に、分散投資を実践するうえで気を付けたい点について見ておきましょう。

「悪い分散投資」とその例

分散投資は「とりあえず投資先を複数にすればOK」というわけではありません。値動きが異なるものを組み合わせるのが分散投資の基本です。

たとえば、「株式投資で別々の銘柄に投資したけど、よく見たら同じ業界の企業ばかりになっていた」「資産をわけたつもりだったけど、同じような値動きをするもの同士だった」といった場合は、たとえ複数の投資先にわかれていたとしても、ひとつの出来事で全滅してしまう可能性があります。

分散投資できているようで、できていない状態にならないよう、自分の投資先の内訳をよく確認してみましょう。

たとえば株式投資なら、金融業界ばかり保有していたら飲食業界にも目を向けてみる、円高がプラス要因になる業界ばかりだったら円安の方がプラスになる業界からも選ぶ、日本企業の株式ばかりになっていたら外国株も買ってみるといった行動が取れます。

さらに、株式ばかりになっていたら不動産にもお金を振りわける、リスクが高い投資商品ばかり持っていたら預貯金や債券など低リスクな商品も組み合わせることも考えられます。なるべく、ひとつの商品・国・通貨・資産などに偏りすぎないよう、組み合わせ方を工夫してみましょう。

なお、このようにバランスを見ながら保有資産を組み合わせることを「ポートフォリオを組む」といいます。ポートフォリオは一度組んだら完成というわけではなく、値動きの動向や考え方の変化などに応じて適宜見直していくことも重要です。どれくらいのリターンを望んでいて、どれくらいのリスクなら取れるのかなども踏まえ、自分にとって最適なポートフォリオを組んでみましょう。

分散投資はリターンも分散される

投資には「リターンを求めるならそのぶんリスクが高くなる(ハイリスク・ハイリターン)、リスクを抑えればそのぶんリターンが少なくなる(ローリスク・ローリターン)」という大原則があります。

つまり、分散投資にはリスクを抑えやすいというメリットがある一方で、リターンも分散されるというデメリットがあります。

たとえば1社の株式が大幅に高騰し、当初の2倍になったタイミングで売却した場合、100万円をその株式だけに投入していれば200万円まで増えているはずです。

ですが、100万円を10万円ずつ10社の株式に分散して投資していた場合は、たとえ1社が大当たりしたとしてもそれは全体の10%に過ぎず、他9社の株価が同じままなら110万円までしか増えないことになります。これは、1社へ「集中投資」した場合に比べてリターンを逃しているとも捉えられます。

まとめ:投資初心者の鉄則「分散投資」を理解して実践しよう

分散投資は単に「別々の投資先を選ぶ」だけではありません。銘柄のほか、資産、地域、時間も分散させるべき対象になります。

まだ投資に慣れていない方や、リスクを抑えて堅実に投資していきたい方は、先述の「悪い例」のようにならないよう気を付けつつ、分散投資に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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著者:馬場愛梨 | ばばえりFP事務所代表

自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強!銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。AFP資格保有。


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