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Posted on August, 2021

なぜ「長期投資」は“投資の基本”なのか?
カギとなる“複利効果”と合わせて徹底解説

投資についてまだ学び始めたばかりの方でも「長期投資が基本」という話を一度は聞いたことがあるかもしれません。なぜ長期投資をすすめる人が多いのでしょうか。そもそも長期投資とはどんなもので、どんなメリットがあるのかとあわせて、詳しく解説します。

長期投資とは

そもそも「長期投資」とは、どのような投資を指すのか整理しておきましょう。

長期投資の期間はどれくらい?

「長期投資」は、一般に数年~数十年程度の期間で投資を行うことを指しますが、「○年以上が長期投資」といった明確な定義はありません。

詳しくは後述しますが、投資期間は長ければ長いほどお金を増やしやすい傾向にあります。そのため長期投資は投資の基本と言われており、当然ながら早く投資をはじめることで、投資期間を長くとることができます。

短期投資と何が異なる?

長期投資とは反対に、1日のうちに取引が完結するデイトレードや、数日から数週間で取引するスイングトレードなどは「短期投資」と呼ばれます。デイトレーダーの中には1分1秒の値動きを争って常にモニターをチェックしているような投資手法を取っている人もいます。

投資で利益を出す主な方法は、「安く買って高く売る」ことです。短期投資では統計の結果発表や有力者の発言などで発生する一時的な値動きに乗じて投資することを志向しています。

一方で長期投資は、企業の将来的な成長を見込んで投資を行う点で、短期投資と性質が異なります。

初心者の投資は「長期投資」が基本

短期投資は、まだ専門知識やテクニカルな分析経験があまりなく、専業投資家のように常に値動きを追い続けることが難しい投資初心者にはハードルが高いものです。また、継続的に利益を上げるためには値動きの予測を当て続ける必要があり、初心者は精神的にも消耗してしまいがちです。

一方の長期投資は簡単なのかというと、そう単純ではありません。詳しくは後述しますが、長期投資には長期投資ならではの難しさやデメリットもあります。

それでも長期投資が基本と言われるのは、長期投資には様々なメリットがあるからです。

長期投資の4つのメリット

長期投資には、短期投資にない様々なメリットがあります。ここでは、代表的な4つのメリットについて解説しましょう。

メリット1:複利効果を活かせる

長期投資の最も大きなメリットとして挙げられるのが、「複利効果」を活かせるという点です。複利とは「元金だけでなく、その利子にも利子がつく状態」のことです。重要なポイントなので後ほど詳しく解説しますが、複利の効果は「雪だるま式」とも「人類最大の発明」とも言われ、お金を増やす力が非常に強いのです。

メリット2:日々の値動きに一喜一憂せずに済む

長期投資の場合、数年、数十年と先を見据えた投資をしていきます。投資先の価格は日々変動していき、上がるときも下がるときもありますが、長い目で見れば1日あたりの値動きはわずかなものです。

短期投資のように、その値動きをずっと追いかけて一喜一憂しなくてもどっしり構えていられますし、一瞬のタイミングを狙う必要がないため毎日忙しくしている方でも取り組みやすいと言われます。

メリット3:売買コストを抑えやすい

投資に挑戦する際、運用でどれくらい増えるかと同じくらい気にしておきたいのが「コストがどれくらいかかるか」です。たとえば株式投資では購入時や売却時に手数料がかかります。

具体的な金額は証券会社や料金プランによって違いますが、短期間に何度も売買を繰り返すより、一度買ったものを長期間保有してから売却する方が、取引回数が少ないぶん手数料を抑えやすい傾向があります。手数料を抑えれば、それだけ手元に残るお金は増えることになります。

メリット4:積立投資との相性がよい

長期投資と同じように、「初心者の投資の基本」としてよく語られるのが「積立投資」です。これは、1つの投資先に一定の期間ごとに一定の金額ずつコツコツと投資していくという方法です。

一度設定しておけば自動的に「安いときはたくさん買って、高いときは少しだけ」という買い方ができるので、いちいち投資のタイミングを考えなくても高値づかみのリスクを抑えられ、相場に振り回されてパニックになるような事態も避けやすいのがメリットです。

積立投資は「毎回少しずつ積み重ねていく」という特性上、短期間ではできず、また効果を充分に発揮することができません。そのため長期投資は、積立投資と同時に実践しやすい=値動きのリスクを抑えやすいのです。

長期投資にはデメリットもある

ここまで長期投資のメリットを見てきましたが、デメリットも少なからず存在します。長期投資も常に万能で効果的というわけではありません。

デメリット1:利益が確定するまで時間がかかる

長期投資は結果が出るのを気長に待つ必要があります。値動きの様子は日々チェックできますが、あくまで最終的な利益が確定するのは数年、数十年経ってその投資を終了(投資商品を売却)したときです。

短期売買のように頻繁に利益が確定して積み重なっていくわけではないので、人によってはやきもきしてしまうかもしれません。

デメリット2:「長期投資=失敗しない」ではない

長期投資をしたからといって必ずしも成功するとは限りません。元本割れ(投入した金額より受け取れる金額の方が少ない状態)になる可能性もあることは知っておきましょう。

明日のことはなんとなくイメージできても、数十年先となるとプロでも予測しにくくなります。数十年を費やした長期投資で失敗すると、挽回するのも難しくなります。「長期投資だから安心」と思い込むのではなく、積立投資や分散投資も実践する、投資先選びを慎重に行うなど一定の努力は必要でしょう。

“複利”の仕組みを理解しよう

長期投資を知るうえで欠かせないのが「複利」を理解することです。

複利は、いわば「利子がさらなる利子を呼んでくる状態」です。上昇トレンドが続いている時に運用で得た利益をそのままさらに運用に回していくことを続ければ、どんどんお金が増えていきます。期間が長期になるほどその効果は高まります。

最初はごく小さくても、転がせば転がすほど大きくなっていくことから「雪だるま式に増える」と表現されることもあります。

ちなみに、複利の反対語は「単利」で、「もともとの投資元本に対してだけ利子がつく状態」のことです。もし金利が同じでも上昇トレンドでは、単利は複利よりお金が増えにくく利益も複利より大きくなりません。

シミュレーション結果に見る複利効果

「雪だるま式」とは具体的にどの程度なのか、以下のグラフで複利効果によるお金の増え方を確認してみましょう。

(金融庁「資産運用シミュレーション」をもとに筆者作成 ※手数料や税金は考慮しない)

運用しない(運用利回り:年0%)の場合、お金の増え方をグラフにすると一直線になっています。しかし、複利で運用した場合は、投資期間が長くなればなるほど傾きが強く(=お金の増加ペースが高く)なっていきます。

同じ運用利回りで同じ金額を10年間運用していても、「0~10年後」よりも「10~20年後」、「10~20年後」よりも「20~30年後」の方が、お金が増えやすくなるということです。

まとめ:長期投資を正しく知って、今後の投資戦略に活かそう

長期投資が投資の基本と言われる理由、そして複利効果について解説してきました。もちろん長期投資をしたからと言って必ず成功するとは限りませんが、特に初心者の方は投資方針や戦略を考えるときに役立つ知識となるでしょう。

焦らず少しずつ知識を付けながら、長い目で見て投資に取り組んでいきましょう。

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著者:馬場愛梨 | ばばえりFP事務所代表

自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強!銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。AFP資格保有。


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