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2025
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【連載】ライフイベント×お金
千葉県のお財布事情 
第4回:レジャー

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有名テーマパークで遊んだり、海水浴や絶景巡り、キャンプなどを楽しんだり。レジャー施設や自然が豊富な千葉県には、国内外からの観光客がたくさん集まります。その一方で、千葉県に住む人たちのレジャー事情はどうなっているのでしょうか。千葉県民がレジャーに使っているお金のこと、わざわざ遠出をしなくても県内でお得に楽しめる遊び方のコツなど、千葉県民のレジャーにまつわるあれこれを特集します。

総務省の調査によると、千葉県民の1世帯(2人以上世帯)あたり消費支出は月間で平均30万4600円。このうちレジャー費用が含まれる「教養娯楽費」の割合は9.9%(3万円強)、単純計算すれば1年間で36万円以上になります。この割合は全国で第6位となり、千葉県民はレジャーにお金をかける傾向にあることがうかがえます。

なお、千葉県は世帯あたり0.93台の自家用車を保有しています(令和6年3月末現在)。東京都の0.41台、神奈川県0.67台など、近隣都県と比べても自家用車での移動ニーズが高いことが考えられるうえに、首都高速湾岸線・京葉道路・東京湾アクアラインといった東京方面への道路網も充実し、東関東自動車道・千葉東金道路・首都圏中央連絡自動車道・館山自動車道などを利用した県内アクセスもしやすいことから、自家用車によるレジャーの需要も高いでしょう。加えて千葉県には成田国際空港があり、海外旅行や遠方の国内旅行にも行きやすい立地です。こうした移動に関する利便性も、レジャー費用を重視する要因になっていると考えられます。

また、観光庁が行った調査では、千葉県を含めた関東地域の人が2023年に行った国内宿泊旅行の平均回数は約2.6回、旅行単価の平均額はそれぞれ約6万4000円でした。また、国内日帰り旅行の平均回数は約1.6回、単価平均額は約2万500円となっています。さらに海外旅行の平均回数は0.08回、平均単価は約30万9000円。コロナ禍の影響が残っていたことを考えれば、2024年以降は回数・金額が増えることが予想されます。楽しい旅行やレジャーのためにも、計画的に貯蓄して費用を捻出したいですね。

参考:

総務省統計局「統計でみる都道府県のすがた2024」

一般財団法人自動車検査登録情報協会「自家用乗用車(登録車と軽自動車)の世帯当たり普及台数」

観光庁「旅行・観光消費動向調査」

千葉県には、国内外から多くの観光客が訪れます。休暇で千葉に遊びにくる人は、どんなレジャーを楽しんでいるのでしょうか。

じゃらん観光国内宿泊旅行調査2024【都道府県魅力度ランキング編】」(リクルートじゃらんリサーチセンター調べ)によると、千葉県は「子供が楽しめるスポットや施設・体験があった」「若者が楽しめるスポットや施設・体験があった」「大人が楽しめるスポットや施設・体験があった」の3項目で1位を獲得しています。その理由として有名テーマパークの名前が多く挙がったほか、水族館、温泉・スパや海、キャンプなどにも人気が集まるなど、千葉県のレジャースポットの充実度は県内外から注目されています。ここでは、千葉で楽しめるレジャーの種類と特徴をご紹介します。

太平洋や東京湾に面し、三方を海に囲まれた千葉県は、海でのレジャーが人気です。定番の海水浴や釣りのほか、サーフィンやSUP、シーカヤック、水上バイク、ダイビングなどのアクティビティを体験することも可能。海に入るのが難しいお子さんや高齢の方なら、潮干狩りや貝殻拾い、クルージングなどもおすすめです。

千葉県の海の魅力は、エリアによっていろいろな表情を楽しめること。長く続く海岸線や遠浅の穏やかな海水浴場、切り立った断崖絶壁、おいしい魚が水揚げされる港など、レジャーの目的によってお気に入りの場所を見つけてみてくださいね。

温泉

鴨川温泉、小湊温泉、たてやま温泉郷、養老温泉、木更津温泉など、千葉県には温泉地がたくさんあります。海の絶景を見ながら温泉に入れる宿泊施設があるのも魅力の1つ。温泉地の周りにレジャー施設があるエリアも多く、遊んだ帰りに日帰り温泉施設に寄るのもよいですね。

水族館・動物園

千葉県には、動物や鳥、魚などを鑑賞できるスポットも充実しています。千葉市や市川市が運営する市立の動物公園では、リーズナブルに動物たちと触れ合えますし、南国の鳥たちや象、猿などに特化した施設も楽しいですね。

また、鴨川や勝浦など、海沿いに立地する施設も人気です。シャチやイルカが目の前で躍動する大迫力のショーを楽しんだり、海中にいる魚たちを見物したり。さまざまな生き物を間近で見ることができる施設は、子どもはもちろん、大人でもワクワクしてしまうこと必至です。

テーマパーク

各種テーマパークが豊富な千葉県では、テーマパーク目当てで日帰りや宿泊の旅行に訪れる人が大勢います。キャラクターの世界に思いきり浸れるテーマパークはもちろん、お仕事体験やアスレチックをテーマにした施設も。子どもから大人まで、一日中楽しめるテーマパークに出かけましょう。

公園

規模の大きい公園施設が多いことも千葉県の特徴。大型遊具やミニSL、プールなど、子ども心をくすぐる楽しい遊びがいっぱいです。無料で遊べる施設が多く、リーズナブルなのも嬉しいポイント。整備された水辺やランニングコース、自然あふれる散歩コースなどは、大人が訪れても充実した時間が過ごせるでしょう。千葉県の公園は駐車場が整備されていることが多いので、アクセスしやすいという利点もありますよ。

フルーツ(味覚)狩り

梨の一大産地である千葉県では、晩夏~秋にかけて梨狩りが盛んです。ほかにも、ぶどうやみかん、桃狩りなど、旬のフルーツ狩りも楽しめます。フルーツ以外では、落花生やさつまいも、栗などの収穫体験も。旬の味覚をダイレクトに味わうフルーツ(味覚)狩り、まだやったことがない人はぜひトライしてみてはいかがでしょうか。

自然が豊富な千葉県では、花を愛でるのもおすすめです。春の桜や菜の花はもちろん、関東最大級のバラ園、紫陽花で有名なお寺、インスタ映え抜群なひまわり畑やコスモス畑、初春を彩る梅の花など、季節を通じて美しい花を楽しめます。さらに、館山市から南房総市までの約46kmは「房総フラワーライン」と呼ばれ、沿道に季節の花々が彩ります。花と景色を楽しみながらのドライブもおすすめです。

キャンプ

キャンプ人気が根強い昨今、都心からほど近い千葉県のキャンプ場がにぎわっています。比較的アクセスしやすいうえに自然豊かで開放的なサイトが多いので、ファミリーでのキャンプにも最適。レンタル品が豊富なキャンプ場なら、最小限の装備で気軽にキャンプが楽しめます。

なかには、農園の中でキャンプが楽しめるリゾート施設も。収穫体験ができるプランを選べば、穫れたての収穫物も味わえます。初心者には難しいテント設営や火おこしなど、スタッフがサポートしてくれるサービスも心強いですね。

ゴルフ

ロケーションやアクセスのよさ、温暖な気候などに惹かれ、ゴルフ目的の観光客が多く訪れる千葉県。広大な平地を有する千葉県にはゴルフ場が多く、自然を生かしたコースや眺望が素晴らしいコースなどがゴルファーから支持されています。

グルメ

千葉県では、そこでしか食べられないグルメも大人気!海沿いのエリアでは、海の幸をふんだんに載せた海鮮丼や肉厚なアジフライ、貝の浜焼きなど、新鮮獲れたての海産物を使った料理に人気が集まっています。南房総の大原漁港では、水揚げされたばかりの魚介類や地元の農産物を炭火で焼いてその場で食べられる朝市も開催。また、勝浦エリアで昔から食べられている「勝浦タンタンメン」は、一般的にイメージする坦々麺とは一線を画すおいしさです。

近年の物価高に伴い、家計のやりくりに苦労しているご家庭も多いかもしれません。当然、レジャー費も抑えなければならないものの、リラックスして楽しむ機会を減らすのはつまらないですよね。そこで、少しでもお得に楽しむレジャーのコツを調査しました。次のレジャー計画を立てる際の参考にしてみてはいかがでしょうか。

閑散期や平日に休暇をとって出かける

年末年始やGW、お盆期間、シルバーウィークなど、お休みの人が多い時期には旅行やレジャーの需要が増え、宿泊費や航空券代などは高く設定されます。一方、大型連休の前後など、出かける人が少ない時期には価格が安くなる傾向にあり、それを狙って利用すれば繁忙期よりもお得な価格でレジャーを楽しめます。たとえば、お子さんの運動会などの振替休日を利用して家族旅行をするのもよいですね。

早期割引を利用する

仕事などの都合でどうしてもカレンダー通りにしか休めない人もいるでしょう。逆に「この期間なら休める」と事前にわかっているのなら、それを活かしてお得をゲットしましょう。一部の宿泊施設では、数カ月~1カ月ほど前の予約が割引になる早期特典を用意していることがあります。また、航空会社によっては早割制度の対象になることも。事前に予定が組める場合は、ぜひ早めの予約でお得に旅行やレジャーを楽しみましょう。

無料で楽しめるスポットを探す

実は千葉県には、無料で利用できるスポットが盛りだくさん。大小さまざまな公園が多い千葉県では、大型遊具で遊べるスポットも複数あります。入場料無料で楽しめる科学館や博物館、美術館、工場見学施設などもあるので、お子さんと一緒に学びながら1日を過ごすのもよいでしょう。そのほか、道の駅や桜並木、風光明媚な散策道など、大人でも楽しみ、癒される無料スポットも。ただし施設利用自体は無料でも、駐車場代などが別途かかる場合があるので留意してください。

ふるさと納税を活用する

フルーツや肉、海産物などの返礼品が人気のふるさと納税ですが、旅行に使える返礼品があることをご存じでしょうか。旅行に行きたい市区町村に寄付をすれば、寄付額の30%相当の宿泊券やクーポンなどがもらえるので、次の旅行計画に活用することができますよ。

居住する自治体への寄付では返礼品はもらえませんが、居住県内の別の自治体であれば返礼の対象になります。この機会に、行きたかったエリアへの旅行を検討してみるのはいかがでしょうか。

よく行く施設の年間パスを利用する

特にお子さんが小さいうちは、特定の動物園や博物館がお気に入りになることもあるでしょう。そんな場合は早めに年間パスを利用することをおすすめします。年に数回行けば元がとれる施設も多いですし、通っているうちに新たな一面が見つかって、大人もハマってしまうかも。

「千葉県民の日」ならお得!

毎年6月15日は、「千葉県民の日」。これは、明治6(1873)年6月15日に当時の木更津県、印旛県の両県が合併して千葉県が誕生したことに由来し、昭和59(1984)年に制定されました。公立学校等が休校となるため、祝日のない6月に訪れる楽しみとして期待しているお子さんも多いのではないでしょうか。

この日は県内の多くのレジャー施設で入場料無料などの優待が受けられます。いつもよりお得な県内施設を訪れ、新たな魅力を発見してみるのもおもしろいですね。

ホテルや旅館に泊まるだけが「宿泊」じゃない時代へ

多様な宿泊需要が顕在化する今、ちょっと不思議な宿泊施設が現れています。キャンプのようなロケーションと快適なベッドが両立できるグランピングの人気は未だ高いですし、近年では一棟貸しのコンテナハウス、廃校になった校舎、モンゴルのゲルを模した宿泊施設、現役引退した列車の客車を利用した宿泊施設など、驚きとワクワクが混在する宿泊体験が実現しています。また、「泊まれる本屋」「泊まれる映画館」など、趣味を最大限に楽しめるコンセプトの宿泊施設も出現。もはや宿泊施設時代が観光の目的となり得る時代、旅行やレジャーの可能性はどんどん広がっています。

行きたい場所、見たい景色、やりたいこと。自分なりのレジャーを楽しんで

旅行やレジャーは、計画を立てるところからワクワクしますよね。お子さんと一緒の家族旅行や日帰りレジャーはもちろん、夫婦やカップルで、友人と、気ままな一人旅など、遊び方や行き先はさまざま。本記事で紹介したような千葉県の人気スポットを訪ねてみてもよいですし、県外や海外まで足を伸ばすのもよいですね。加えて、移動手段や宿泊、アクティビティーなどが少しでもお得に利用できればさらに嬉しいものです。

長く続いたコロナ禍も終息し、気兼ねなく出かけて、笑い合えるようになりました。旅先でしたいこと、見たい景色、食べたいものなどの希望や予算によって、自分なりの楽しみ方を見つけてくださいね。