京葉銀行
2021
8/07

マイカーローンとディーラーローンは
どっちが得?
メリット・デメリットも解説

マイカーローンとディーラーローン
はどっちが得?
メリット・デメリットも解説

ローン
ローン

ホームマイカーローンとディーラーローンはどっちが得?メリット・デメリットも解説

車を購入するときに必要なのがマイカーローンとディーラーローンです。それぞれにメリット・デメリットがありますが比較するとどちらが得なのでしょうか。本記事では、金利差や借りやすい金融機関とあわせて検証します。

車を購入するときに必要なローンの種類には、主にマイカーローンとディーラーローンの2つがあります。

マイカーローン

マイカーローンを取り扱っているのは、銀行や信用金庫、信販会社などです。マイカーローンの申し込み対象になる費用は、以下のような使途に限られます。

  • 自家用の自動車・バイク(新車・中古車)の購入資金
  • 運転免許証の取得資金
  • 車検・修理・付属品の購入資金
  • 自動車関連用品の購入
  • カーローンの借り換え資金など

中古車の購入や運転免許証の取得も対象になるため、車を購入する以前の段階から利用して実績を作っておくのも一つの方法でしょう。

ディーラーローン

ディーラーローンは、ディーラーで車を購入するとき一緒に契約できるカーローンです。ディーラーローンを提供するのは、ディーラーと提携している信販会社やクレジットカード会社、保証会社などです。

ディーラーローンのメリット

車の購入とローンの借り入れが同時に行える利便性の高さです。ディーラーのローンのため、審査も通りやすいといえます。

ディーラーローンのデメリット

マイカーローンよりも金利が高いことです。さらに所有権がディーラーに移ることから自分の都合で車を売却することはできません。自分の車でありながら他人の名義になるため、所有することをステータスにするカーマニアには物足りなく感じるかもしれません。もう一つ注意しなければいけないのは、返済途中に事故を起こして全壊するとローン残額の一括返済を求められることがある点です。

ディーラーローンには「フルローン」と「残価設定ローン」があります。

残価設定ローンとは、あらかじめ将来の下取り価格を設定しその価格を差し引いた金額に対してローンを組む支払方法です。残価は、その車種の中古市場で売買されている価格などを参考に設定されます。購入する車の価格から残価分が差し引かれるため、ローンの借入金額が少なくなるメリットがあります。残価設定ローンで問題になるのは、返済を終えたあとの対応方法が以下の3つに分かれることです。

  • 車両をディーラーに返却する
  • 残価を支払って買い取る
  • 改めてローンを組んで残価を返済する

このなかでローンを改めて組む場合、「当初の残価設定ローンに比べて金利が大幅に高くなる」というデメリットがあります。残価設定ローンが銀行ローン並みに設定されていたとしてもローンを組み直すときは、通常のディーラーローンの金利に上がってしまうのが一般的です。下表にあるように金利差が4%程度はあるため、かなり負担が増します。

そこで考えたいのが、銀行ローンへの借り換えです。残価設定ローンのメリットは、毎月の支払額が少ないことのため、支払いが終了して残価だけになったときは、ほとんどメリットがなくなります。残価の支払いでローンを組むなら銀行ローンに借り換えたほうがメリットは大きいでしょう。

残価設定ローンが向いている人としては、1~3年のスパンで頻繁に新車に乗り換えたい人や単身赴任先で車に乗るなど期間が決っている人が挙げられます。また結婚の予定があり乗る人数が増えるなどライフスタイルが変化する人にも向いています。残価設定ローンも使う人によっては良い面があります。

マイカーローンのメリット

ディーラーローンよりもかなり金利が低くなることです。銀行系のローンは総量規制の対象外のため、「住宅ローンを借りている場合でも、借入額に影響がない」というメリットもあります。またマイカーローンは所有権が自分にあるため、途中で車を売却することも可能です。銀行系のマイカーローンでは、借入限度額が1,000万円まで可能な銀行があり高級車を購入したい人にも対応できます。

借入額が大きくなるほど信販会社などのノンバンクよりも金利の低い銀行で借りたほうが有利になるのはいうまでもありません。銀行によっては、インターネットで申し込むと金利が優遇される場合もあります。

マイカーローンのデメリット

ディーラーローンに比べると審査に時間がかかることです。金融機関は土・日・祝日に手続きできない点も考慮しなければなりません。

では、マイカーローンとディーラーローンの金利はどれくらい差があるのでしょうか。マイカーローンの金利は、銀行の場合で1~3%台が一般的です。一方のディーラーローンの金利は、銀行よりも高めで3~7%台となります。それでは、実際にどの程度金利負担に差があるのかを金利3%のマイカーローンと、金利7%のディーラーローンで300万円借り入れした場合で比較してみましょう。返済期間は5年とします。

マイカーローンとディーラーローンの金利負担比較(ボーナス払いなしの場合)

マイカーローン
(金利3%)
ディーラーローン
(金利7%)
借入金額 300万円 300万円
毎月の支払額 5万3,906円 5万9,403円
年間支払額 64万6,872円 71万2,836円
総元利金返済額 323万4,360円 356万4,180円
利息支払額 23万4,360円 56万4,180円
利息差額 32万9,820円

支払利息が32万円以上の差になるため、4%の金利差はやはり大きいです。金利の種類は「固定金利」と「変動金利」があります。固定金利は、金利が固定されるため、毎月の支払額が変わらない点がメリットです。変動金利は、市場金利の動向に合わせて定期的に見直しがあります。ただし金利は変動金利のほうが低めに設定されている傾向です。

返済方法は「元利均等方式」と「元金均等方式」があります。元利均等方式は、毎月一定額を返済します。最初は利息分を多く返済し次第に元金の比率が高くなる返済方法です。もう一つの元金均等方式は、毎月返済する元金部分が一定でその元金に対して利息が加算されます。返済額は、当初が多く返済が進むにつれて次第に減っていく返済方法です。

金利負担の少ないマイカーローンに決めた場合、どの金融機関で借りればよいのか迷うところです。住宅ローンであれば住宅が担保になるため、条件を満たしている場合はどの金融機関でも比較的借りやすいでしょう。しかしマイカーローンの場合はどうなのでしょうか。例えば信販会社は借りやすいですが金利が銀行よりも高くなってしまうことがデメリットです。
そのためコストを考えた場合は、銀行に絞ったほうが無難でしょう。では、都市銀行と地方銀行ではどちらが借りやすいのでしょうか。それぞれの特色で考えてみましょう。

都市銀行

都市銀行の魅力は、豊富な資金力です。大口の融資が得意で地方銀行よりも高額な融資を受けられる可能性があります。億単位のタワーマンションを購入する場合など富裕層が利用するのに向いているでしょう。しかしマイカーローンは数百万円単位のため、それほど大口の融資が必要なわけではありません。

地方銀行

地方銀行は、その名の通り地域の個人客や中小企業に貢献することを主眼にしているため、全国規模の都市銀行とは営業スタイルが異なります。数百万円単位の中規模融資を受けるときに敷居が低いのがメリットです。エリア内に多くの支店があるため、立ち寄りやすいというメリットもあります。

以上のようなことから、地域密着型営業の地方銀行は、都市銀行に比べて借りやすいといわれています。車を購入する前でも申し込めるため、マイカーローンを検討する際は、地方銀行に相談するのがマイカー購入の近道といえそうです。