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年金運用心得帳:株式投信を選ぶポイント

その9 過去の実績や担当ファンドマネージャーのチェックも欠かせません

確定拠出型年金向けには多くの株式投信が対象商品として提示されるはずです。リスク・リターンの度合いが同じ分類に入る商品、また運用内容、運用手法が同じような商品が複数あるはずです。ただ、同じタイプなら運用成果も同じと考えたら早計というものです。同じタイプでも成績には大きな違いが生まれるからです。株式投信は基本的にファンドマネージャーによって運用されるものです。ファンドマネージャーは運用の世界ではプロですから、運用成果にさほどの違いは出ないだろうと考えてはいけません。同じプロでも囲碁や将棋の世界に名人から低段位の人まで技量に大きな違いがあるように、ファンドマネージャーにも技量の違いがあるのです。この技量の違いが運用成果の差を生み出すのです。したがって、どのタイプの株式投信を選ぶかを決断した次の段階では、同じタイプの商品の中からどれを選ぶかという作業が極めて重要なことになります。
 
既存の株式投信を対象とするならば、まず過去の運用成果を調べることが必要です。過去の運用成績について、6ヵ月、1年、3年、5年といった期間をとって、その間の分配金を含めたトータルの騰落率や、その間の価格変動をベースにしたリスクが計算されて、投信評価機関から公表されています。これをチェックすることで優劣を知ることはできますが、これだけをみたのでは一般の人には分かりにくい面もあります。このため、投信評価機関ではこの間の同一カテゴリー全商品の平均的成果を基準に、それとの対比で5段階評価を行って公表しています。米国の評価機関モーニングスター社が編み出した5段階評価は、ホテルや飲食店の評価と同様に★を1個から5個まででランキングしており、これが一般化しています。★★★★★なら最高ランク、★なら最低ランクということになります。これを参考にして選択することができるわけです。ただ、注意しなければならないことは、あくまでも過去の実績であり将来を約束するものではないということです。さらに短期間の成果は偶然の産物であることも考えられます。そこで、これを参考にする場合は長期間の評価を参考にすることが大切です。長期間の成果ならば、偶然という要素はかなり消されて、ファンドマネージャーの技量が反映されるはずだからです。また、統計的には★★★★★より★★★★を選択した方が良い結果がでているようです。
 
新しい商品の場合は過去の実績がありませんから、こうした過去の実績による評価は存在しません。この場合に何を参考にするかということになりますが、担当ファンドマネージャーが誰かを確認する方法があります。担当ファンドマネージャーを確認して、過去の実績を調べてみることです。過去に優れた成果を挙げたファンドマネージャーならば高い技量の持ち主と判断できるからです。米国では人気ファンドマネージャーが運用する投信に資金が集まっています。ファンドマネージャーの技量が重要なことを示しています。新商品の場合は担当ファンドマネージャーを確認することによって、ベストとは言えないまでもベターの選択ができるはずです。

 

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