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年金運用心得帳:株式投信を選ぶポイント

その8 グローバル型では投資対象国と為替に注目しましょう

グローバルの名称が付いているのが國際株式型の投信です。これは株式を中心に世界各国に分散投資することを目的にしたものです。広い地域への分散投資は、1国の市場に限定して投資するよりはリスクが小さくなることを狙ったものです。確かに、90年代をみますと日本市場は不振でしたが、米国市場や欧州市場は活況でした。このように世界各国の株式市場は異なった動きをみせがちです。この異なる動きを上手く利用することで、リスクを軽減することが可能ですし、より高い成果を目指すこともできます。グローバル型株式投信の特徴といえます。
 
ただ、グローバル型ではどの国に投資するかのチェックが必要です。一般的には米国を中心にして、欧州など先進国市場が主体ですが、場合によっては東南アジア、中南米、東欧なども含まれていることもあります。こうした新興地域へ専門に投資する場合はエマージングという名称が付けられていることが多いのですが、グローバル型でも先進国市場だけでなく、新興国市場の一部を対象に加えていることもあります。新興国市場は成長途上にありますから、経済が好調なときは株式市場も大幅な上昇をみせます。しかし、不況期には大きな下落をみせますし、政治が不安定な国が少なくなく、経済外の政治要因で株式市場が予想もできない激動をみせることがあります。それだけに新興国も対象に入ると高いリターンが期待できる半面、リスクも大きくなると考えなければなりません。
 
海外株式に投資する場合、売買は現地通貨で行われます。また、保有株を評価して投信の基準価格を計算する場合は円ベースに換算します。したがって、グローバル型では為替レートが重要な意味を持ってきます。現地通貨ベースでは株価が上昇していても、為替レートが円安になれば、円安の分だけ消されてしまいます。もちろん、ファンドマネージャーは為替の動向をにらみながら運用していますし、グローバル型の多くは為替変動のリスクを回避するため為替ヘッジを行っていますから、為替の行方まで気にかける必要はありません。ただ、なかには為替ヘッジを行わないものもあります。この場合は為替変動によって価格変動が増幅される可能性が高く、それだけリスクが大きくなることを意味しています。為替ヘッジの有無を目論見書で調べる必要があります。

またグローバル型とは性格が異なりますが、海外の株式投信を購入することも原則的には可能です。現実に海外の株式投信が品揃えの対象になることはないとは思いますが、これを購入する場合は現地通貨で購入し、配当も現地通貨、売却した代金も現地通貨ということになります。この場合には常に為替変動のリスクにさらされることになります。高いリターンが期待できても、為替損で消される可能性もあることに注意しなければなりません。また、購入する時は円貨を現地通貨に、売却した時は現地通貨を円貨に替えることになりますが、この場合に為替手数料がとられることを忘れてはなりません。米ドルの場合で売りと買いの間では1ドルにつき2円の開きがありますが、これが手数料に相当するものです。余分な経費がかかるわけで、この分だけリターンが減ることになります。

 

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