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年金運用心得帳:株式投信を選ぶポイント

その5 商品別のリスク・リターンの度合いを確認しましょう

一口に株式投信といっても多種多様です。大きくはスポット投信と呼ばれる単位型とオープン投信と呼ばれる追加型に分けられます。単位型は設定時にだけ購入できて満期期限があるものです。追加型は時価で何時でも売買でき期限がありません。現在は追加型が中心になっていますが、確定拠出型年金でも毎月の掛け金で購入するという制度の性格上、対象商品は追加型になります。この追加型株式投信でも種類は豊富です。ただ、その名称だけでは、どのような性格の株式投信なのか理解できないものが多くなっています。名称に「マルコポーロ」とか「武蔵」といったように愛称をつけるケースが多くなっているためです。愛称ではなくとも「バリューファンド」、「グロースファンド」、「グローバルファンド」、「エマージングファンド」等々、カタカナ名称が氾濫しています。このような名称では、どのような性格の株式投信かは理解できません。
 
株式投信にもリスク軽減を狙った商品もあれば、リターンを重視した商品もあります。株式投信を選択する場合にも、加入者の目標が安全性と有利性のいずれにウエイトを掛けるかによって選ぶ商品は異なってきます。それだけに提示された株式投信がどのような性格の商品であるかを知ることは極めて重要なことです。投資信託協会ではRR分類と称してリスク・リターンの大小によって5段階に分類しています。リスクが最も小さく価格変動が小さいのが安定重視型を1分類として、以下リスクとリターンが増すごとに2分類の利回り追求型、3分類の値上がり益・利回り追求型、4分類の値上がり益追求型、5分類の積極値上がり益追求型としています。ただ、現在はどの分類に入るのかは、ほとんど個別に明示されていませんので、販売資料からは知ることができません。ただ、このリスク・リターン分類については投信評価機関数社が、それぞれの判断で公表していますから、これを参考にすることができます。
 
ただ、問題はこの評価機関による分類も、発売当初の段階では行われていないケースがほとんどだということです。実際の運用成果、すなわち基準価格(株式投信の価格)の変動率を基準にして評価しているケースが一般的なためです。したがって、運用対象商品を既存の株式投信から選択する場合には、どの分類に入るかを確認できますが、新たに確定拠出型年金用に用意された商品では、どの分類になるかを知ることができないケースが多いと考えねばなりません。この場合はどの分類になるのかを販売会社や運用会社に問い糺すことが必要です。さらにその答えを鵜呑みにするのではなく、資料等を丹念に調べ研究して自分で判断することも大切なことです。販売サイドからのメッセージには顧客獲得の意思が優先しているためです。ただ、一般的には提示される商品の多くは、年金対象という商品性格から考えて、3分類の商品が大半を占める可能性が大きいと思われます。

 

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