住宅ローンをご利用になるには、頭金や諸経費といった自己資金が必要になります。返済プランについての検討をはじめる前に、どれくらいの自己資金を用意しておくべきかを、まず確認しておきましょう。
頭金は、物件価格の20%程度を用意できることが望ましいといわれています。一般的に、ローンの比率が高くなるほど返せなくなったときのリスクが高まり、住宅購入後の自由度も低くなるからです。少しでも頭金に充当できる資金の準備が大切になります。
住宅取得資金贈与の贈与税が軽減
一生に一度の大きな買い物であるマイホームです。頭金として、ご両親からの援助を受けるケースもあるでしょう。住宅取得資金等贈与の非課税制度(特例)なども事前に確認してかしこく利用したいものですね。
頭金のほかに必要になるのが諸経費です。取得する住宅物件によって異なりますが、取得にかかる費用とローン契約にかかる費用があります。新築マンションや建売住宅なら物件価格のおよそ3〜5%、中古住宅は仲介手数料がかかるため6〜8%程度かかります。そのほか引越し代や家具の購入費用などを合わせると、物件価格に対して5〜10%程度を想定しておくことが妥当です。家具の購入が多い場合は、その分余裕を持ちたいところです。
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意外と大きな負担となるのが保証料です。あらかじめ保証料について把握しておきましょう。
自己資金が物件価格の15〜30%必要であることは分かりました。ただ手持ち資金を頭金と諸費用に充てたら預貯金がゼロになってしまった、という事態は避けたいですね。お子さまの将来の教育費や家族の病気、収入の変化や予想外の臨時出費といった「いざというとき」のために必要な現金を残しておくことは必要です。残せる貯蓄額が少なく購入後に家計を切りつめなければならない場合は、購入時期を先に延ばして、まず自己資金を貯めることも選択肢に入れましょう。