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本店ショーウィンドーギャラリー平成30年

平成30年8月~11月

洗練

<金剛石目塗>
産地:静岡県静岡市駿河区大坪町
金剛石目塗は、初代鳥羽清一(硬忍)の漆器制作に砂を使うという画期的な発案に始まります。大正13年(1924年)試行錯誤の末、独自の下地法「砂の蒔地」を完成させました。この技法の特長は木製品などの素地に漆と良質の砂を使って堅牢な下地層を作ることです。「砂の蒔地」は歴史的にも全国的にも金剛石目塗だけのものです。現在は、三代目鳥羽俊行によりガラスと漆を調和させた「うるしのグラス」が作られるようになりました。これは、グラスに金箔やホワイトゴールド箔(金と銀の合金)等をはり、その上を金剛石目塗独自の砂の石目にしたのち、仕上げの漆を塗ってできあがります。漆のドレスをまとったグラスは、酒席に彩りを加えてくれます。


<庵治石>
産地:香川県高松市 牟礼町・庵治町
日本三大花崗岩※の一つとして知られる庵治石は、そのキメの細かさ、優美な光沢、独特の風合いと重量感がおりなす自然美が、古来より高く評価され「花崗岩のダイヤモンド」と呼ばれています。歴史と文化の香りが漂う牟礼町・庵治町では、平安時代後期から、約千年にわたって産出・加工されてきました。新しいかたちで石のプロダクトを届けるAJI PROJECTでは、「暮らしに寄り添う庵治石」をテーマに、石工職人が継承してきた伝統技術と新しい発想を活かし、庵治石を現代の生活に身近に感じてもらえるような製品を提案しています。生み出す製品は、花器・ブックエンド・キッチンウエア・アクセサリーなど、暮らしに寄り添ったものばかりです。
※花崗岩:深成岩の一種。灰白色で黒いごまのような点々がある。硬く美しいため、建築土木用にされる。


<千葉籐工芸>
産地:千葉県千葉市・銚子市
材料の籐(ラタン)は、東南アジアを中心に熱帯雨林地域のジャングルに自生しており、軽く丈夫で加工しやすいため、紀元前から、世界中で家具などに加工されてきました。日本には、千年以上前に遣唐使よりもたらされ、弓や和楽器、神社仏閣の建築部材などに使われてきました。籐家具の製造技術については、明治初期に伝わり、日本人が持つ優れた技術力により高品質の家具が生み出されました。現代は輸入製品に押され全国的に籐を使った製品や家具職人が減っているなか、千葉県では3人の匠※が伝統を紡ぎ活躍しています。
※古島一良氏(千葉市)
デザインから製品まで一貫した手作りで、伝統的な技術に加え、時代に応えるオリジナル・オーダー商品を提供しています。
※加瀬文夫氏(銚子市) 
和家具を基本に、時代に合ったアイテムを「籐」の特性を最大限に生かして優れたデザインと、職人技で製品を作り上げています。
※堀江深一氏(銚子市)
日本各地の伝統工芸(和弓、和楽器、茶道具、ほか工芸品)の材料となる籐皮を数ミリ幅で籐から挽いて作る「挽籐(ひきとう)」の数少ない継承者として全国の工芸品職人を支えています。


<砥部焼>
産地:愛媛県伊予郡砥部町
砥部焼は、安永4年(1775年)に大洲藩より砥石屑を使った磁器づくりを命じられ、白磁器の焼成に成功したことに起源を発するといわれています。明治26年(1893年)には、向井和平の製作した「淡黄磁」がシカゴ博覧会で1等を受賞し、砥部焼の名が世界に広まりました。大正時代に輸出はピークを迎えますが、昭和初期に一旦落ち込み、戦後、その価値が見直され現在にいたります。砥部焼は、厚手の白磁に呉須と呼ばれる薄い藍色の手描きの絵模様が特徴です。伝統的な技法は、今も窯元に受け継がれていますが、最近では、女性や若手陶工による伝統にこだわらないモダンな作品も多くなっています。


<山梨和紙>
産地:山梨県西八代郡市川三郷町市川大門
産地:山梨県南巨摩郡身延町西嶋
山梨和紙は、市川和紙と西嶋和紙の総称です。市川和紙は、平安時代から紙漉きの記録があり、武田氏や徳川氏の御用紙として重用されてきました。近代では、機械による紙漉きの技術が確立し、和紙のもつ美しさや強靱さが増すとともに斬新なアイデアにより、豊富なデザインの障子紙が生産されています。西嶋和紙は、戦国時代、武田信玄に献上し「運上紙」として認められ、徳川幕府時代には手厚い保護を受け発展してきました。現在では、墨色の発色、にじみ具合、筆ざわり等に傑出した書道半紙や画仙紙を中心に、高品質な和紙として製造されています。また、三椏を使用した和紙を復活させ、開発した透かしの技術を使って壁紙などのインテリア、文具用紙への展開を行うなど新しい分野への進出を積極的に行っています。

平成30年4月~7月

風趣

<寄木細工>
神奈川県足柄下郡箱根町
制作:露木和孝
寄木細工は、様々な木材の色や木目をいかし、寄せ合わせて精緻な幾何学文様を作る工芸品です。 寄せ合わせた様々な文様の板は「種板」といわれ、これをもとに細工されます。細工方法は2種類あり、種板を薄く削って貼り付ける「ズク貼り」と、種板自体を加工した「ムク作り」があります。
展示品は、色とりどりの木材を使い、伝統の麻の葉亀甲模様にしたくず箱です。麻の葉模様は古来より魔除けとされ、亀甲模様は縁起の良い吉祥文様とされています。


<西陣織>
京都府京都市
製造 龍村美術織物
西陣織は、先に染めた糸を色柄などに織りあげる伝統工芸品です。西陣織の名は、室町時代に起こった応仁の乱の西軍の陣の跡、つまり西陣という地名が由来です。展示品は、龍村美術織物のテーブルセンターです。法隆寺に伝来する国宝の文様を復元し、新しい構図にした獅子狩文錦です。古の文様が、美と格調の高さを今に伝えます。


<肥前びーどろ>
佐賀県佐賀市
製造 副島硝子工業株式会社                         
肥前びーどろは、佐賀市の重要無形文化財に指定されているガラス工芸です。展示品は、佐賀で愛される酒器の肥前燗瓶です。ガラスを空中で吹き成形する宙吹きのなかでも「ジャッパン吹き」という伝統技法で作られます。2本のガラス竿を同時に扱う「二刀流」は、肥前びーどろの稀有な技術です。艶のある滑らかな肌合いと美しい形は、お酒を味わい深く楽しめます。


<美濃焼>
岐阜県土岐市
製造 カネコ小兵製陶所
美濃焼は、日本一の陶磁器生産量を誇る岐阜県の焼物です。展示品は、美濃焼の中でもガラスのような透明感のある質感と、漆器のような艶と深みを持つ「ぎやまん陶」のお皿です。ガラスを意味する外来語の「ぎやまん」の名のとおり光を反射させ、素地の組織が綿密で耐久性がある器です。料理が映える菊花の美しいデザインが、日常を趣深いものにしてくれます。


<房州うちわ>
千葉県南房総市
製造 太田屋
房州うちわは、京都の京うちわ、香川の丸亀うちわとともに、日本三大うちわのひとつです。南房総の細く、しなやかな女竹を使い、1本の竹を接ぐことなく、節の先から48~64本に細く割いたものが骨となります。21もの工程の伝統技術で作られ、窓と呼ばれる半円の中に細かく割かれた竹が美しく並ぶのが特徴です。展示品は、浴衣地を貼ったうちわと絞りの和紙を貼ったうちわです。

平成30年1月~3月

冬を感じる

陶器 千葉県  起源:昭和時代
千葉県佐倉市で、毎年千葉県在住や出身の作家が出展するクラフトフェアが開催されています。首都圏に近いながら、その豊かな自然に囲まれた環境が、多くの芸術家の創作活動を促しており、陶器の世界でも作家や陶芸教室が増えています。

瀬戸焼 愛知県  起源:平安時代
瀬戸焼は、愛知県瀬戸市とその周辺で生産される陶磁器の総称であり、平安時代から続く六古窯のひとつで、現在も東日本で最大級の陶磁器の産地となっています。日本で初めて釉薬を用い、土の焼物の中でも黄瀬戸、織部、志野といった有名な陶器から、石から作る磁器まで幅広く、伝統の文様から現代的なデザインまで生産されています。

高崎だるま 群馬県  起源:江戸時代
高崎だるまは、群馬県高崎市で作られています。眉毛は「鶴」、鼻から口髭は「亀」を描き、顔に吉祥を表現し、「福だるま」「縁起だるま」とも呼ばれています。蚕が繭を作るまでに4回脱皮し、古い殻を割って出てくることを「起きる」といい、昔から群馬県の養蚕農家では、七転び八起きのだるまを大切な守り神としてきました。

秀衡塗 岩手県  起源:平安時代
秀衡塗は、岩手県平泉で藤原秀衡が京より職人を招いたことが始まりです。黒、朱、金を基調とし、菱形の金箔を使い、漆絵でデザイン化した草花が描いてある秀衡文様が特徴で、素朴ながら華麗な味わいを見せます。藤原氏滅亡以降数百年の歴史は未だ定かではありませんが、再び江戸時代より漆器作りが盛んになりました。

紅 山形県  起源:室町時代
紅花は、山形県米沢市の名産品です。栽培は中世末期以降から始まったとされ,近世になり紅花の代表的な産地となりました。江戸時代、紅花から作る紅餅は、山形では染織などには加工されず、もっぱら京都に運ばれていました。最上川中流域の最上紅花は高品質で知られ、金と同等の価値を持っていたのです。

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