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京葉銀行本店ショーウィンドーギャラリー

輪島塗

輪島塗(わじまぬり)

輪島塗は、最古の作が室町時代とされていますが、現在の技法は江戸時代から伝わるもので、重要無形文化財に指定されています。他の漆器にない丈夫な作りは、破損しやすい部分に「布着(ぬのき)せ」という漆(うるし)を染みこませた布を貼り、「地の粉(じのこ)」と呼ばれる珪藻土(けいそうど)*1を下地に塗り重ねることで生まれます。数多くの工程が手作業で行われ、いくつかに分業化することで個々の技術が向上してきたのです。この分業化された工程のすべてを統括するのが塗師屋(ぬしや)*2です。その塗師屋も江戸時代では全国を回って、新しい文化や教養を学び、輪島塗に活かす研究を重ね、そして優美なものに高めていったのです。展示品は曽我路幸(そがみちゆき)氏作、蒔絵(まきえ)*3の輪島塗です。秋の味覚を色づく紅葉の椀でいただく、深まる季節を感じます。

*1珪藻土とは植物性プランクトンの遺殻が化石からできた堆積岩で、能登の埋蔵量は日本一です。

*2塗師屋とは漆器を製作から販売まで一貫して手がける人、またはその家を意味する言葉です。

*3蒔絵とは漆で絵を描き、乾かないうちに金や銀の細かな粉を蒔き付ける技法です。